自由民主党

衆議院議員 むたい俊介オフィシャルサイト 長野2区 自民党
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理念・政策・メッセージ

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2026.01.18

「カンボジアで考えたこと」
〜カンボジアの消防団導入の拡大を〜


 早稲田大学の長谷見雄二名誉教授によるカンボジア王国シュムリアップの消防団設立の動きを自分の目で確かめようと、2026年1月15日から17日まで同市を訪問しました。マレーシアのクアラルンプールでの消防防災セミナーでの報告の延長線上の視察でした。現地に来てみると日本では分からなかったいろんなことが見えてきます。


 シュムリアップ市の近郊には東南アジア最大の淡水湖トンレサップ湖が控えています。世界でも珍しい「川の流れが逆転する湖」として知られています。雨季と乾季で湖の面積や水深が劇的に変化し、カンボジアの生態系と人々の生活を支える中核的存在です。面積は乾季には約2,500平方kmですが、雨季には約16,000平方kmまで拡大します。メコン川とトンレサップ川がつながっており、雨季になるとメコン川の水が逆流して湖に流れ込むのです。湖と周辺の湿地はユネスコの生物圏保護区に指定されており、希少な動植物が生息しています。湖上には「水上集落」が点在し、人々は漁業や養殖を中心に生活しています。


 そのトンレサップ湖周辺では「地域消防団」に相当するコミュニティ主体の防火・防災組織が設立され、特に氾濫原の森林火災や水上集落の安全対策に取り組んでいます。正式な消防署というよりも、住民参加型の「コミュニティ消防団」として活動しています。湖周辺の氾濫原森林(マングローブ)は乾季に火災が発生しやすい中、公的な消防体制が十分に整っていないため、地域住民が自ら「消防団」を組織し、火災予防・消火活動を担う必要があり、地域漁業コミュニティと連携し、火災発生時の対応手順を整備してきています。消火器具や安全装備を配布し、住民に消火訓練を実施するのです。


 そのトンレサップ湖周辺の営みに、高性能の消防資器材を配備した日本式消防団の仕組みを新たに投入したのが、長谷見教授の取り組みなのです。長谷見先生によると、「2019年12月に消防機材を現地に届け、州政府、州警察消防局や地区の自治会・企業と協力して、「消防団」を創設する段取りだった。ところが、機材の搬入直後にコロナ禍が始まったため、日本からの渡航や放水訓練ができるようになったのは2年半後の2022年5月。紆余曲折はあったが、「消防団」はオールドマーケットの警備員等を主なメンバーとして、2023年夏には、シェムリアップ河畔で定期的に訓練を行うようになっていた。」という苦悩の歴史があります。


 今回、私自身は、長谷見先生のご指導を頂きながら、そのシュムリアップ市のオールドマーケットの消防団の資機材格納庫を視察し、新たに現在設立中のワットポーランカ市場の消防団、トンレサップ湖湖畔に900世帯の水上集落を抱えるジョンクニヤス村の消防団の皆様を訪問する機会を得ることができました。ワットポーランカでは7名の団員を20名に増やす計画を伺い、ジョンクニヤス村では可搬式ポンプの収納庫が建設中でした。村長からは機動力のある可搬ポンプへの強い期待が表明されました。また、水タンクの必要性も表明がありました。その後、シュムリアップ消防局を訪問し、そこで、輸入されたばかりの日本製の可搬ポンプ(トーハツ製)が段ボールに入ったまま置かれているのを目にしました。因みに、その場所にあった写真を見ると、何と、カンボジアの消防局は地雷除去も担当しているのです。


 一連の訪問の際、シュムリアップ州副知事、消防局関係者、村の幹部の皆様と話をする中で、これからのカンボジアの経済発展とその前提となる地域安全の確保の両立のためには、常備消防と非常備消防(消防団)のセットで地域防災体制を確立してきた日本の経験が役に立つこと、政治レベルも含めて制度面や財政面でしっかりと支援するので、カンボジア側でも法律や条令を作ってカンボジアでの消防団の設置目標設定を計画的にこれを行っていくことを検討してみてはどうか、とアドバイスをしました。


 私自身の思い入れが強い消防防災分野の取り組みであり、いささか踏み込みすぎかも知れないと思った次第ですが、こうした活動を今後も継続していきたいと考えています。


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