理念・政策・メッセージ
2025.06.18
「市井の女性の少子化対応の意見に傾聴」
〜学生結婚の勧め〜
2024年の日本人の出生数が発表になりました。68万6061人という急激な出生数減少は、政府の予想を超える現象スピードであり、このペースで減り続けると2040年には年間出生数が30万人を下回ると懸念されています。一方で、24年の死亡者数は160万5298人となり、日本人人口は24年の一年で91万9237人減ったという計算になります。
現在の人口推計で日本人人口は1億2029万6000人であり、このままの人口減少が続けば、機械的計算ではこれからの45年間で日本人人口が半減する大変化が生じることになります。
亡くなる人を減らすことはできないので、この動向を食い止めるためには出生数を増やす国家定期戦略が求められていますが、少子化の問題は個々人の人生設計に直結する機微な問題であり、政治の世界も政府も、抜本的解決策を打ち出しあぐねています。
そのような中で、大町市の駅前の喫茶店で、ご年配の女主人の方から思い切った処方性のご示唆を受けました。長年の経験から本音ベースで語ってくれたその方の提案は以下の通りです。
・年齢が高くなる前に、女性の皆さんには子供を授かる選択肢を取りやすい環境を整えるべき。
・就職してキャリアことを優先すると、仕事が楽しく、結果的に結婚が後回しになり、子どもを持つチャンスが小さくなってしまう。
・就職を優先するのではなく、結婚し、子どもを授かり、育て、一定期間の子育てをこなした後に就職することが当たり前になる社会を実現し、それに向けた環境を整えるべき。
・そのために、学生結婚も奨励しても良いし、それを支える環境も整えるべき。
・家族の中でも、子どもを授かることを話題にしづらい社会的雰囲気があるが、そうした社会的雰囲気に関してはもう少し緩和する政策が求められる。
私も、以前から、仲間内では同様の議論をしてきましたが、ポリティカル・コレクトネスの視線を意識し、怖くて対外的な発信を行うことが出来ないでいました。しかし、人口減少が社会の様々な機能不全を招来し、国の衰退をもたらすことが確実に見込まれる中で、政策を大きく転換する政治の突破力が求められる時代が到来しています。目先の課題としてコメの高騰対策、物価高対策などの政治課題の対応の是非ばかりが議論されていますが、忍び寄る国家存亡の危機に関しても、タブー無き議論が求められてます。市井の女性の素朴な意見の中に、その出口のきっかけを垣間見ました。