理念・政策・メッセージ
2013.03.03
「自分自身の小選挙区での勝利の程度を分析する」
〜「得票数が増えなかった」との通説に対する見方〜
2012年末の衆議院議員総選挙で初当選の自民党新人議員は119名を数え、その人数の多さに多くの関係者が驚きを持って受け止めている。実は私もそのうちの1人である。
その119名の中で、2月初旬にあるグループが誕生した。それは、前回2009年の政権交代選挙の逆風の中で新人候補者として選挙を戦い落選し、今回雪辱を果たした新人議員の会である。その数は11名。内訳は小選挙区当選者が7名、比例復活当選者が4名である。2009年に当時与党候補者として立候補し、政権交代の結果野党に転落した自民党の新人落選者として、その間糊口を凌いで今回の当選に漕ぎ着けた仲間だけに、その苦労をお互いに讃えあい、結束を確認する趣旨で団結したものである。
実は、2009年の総選挙で自民党から立候補した新人は29名であった。そのうち2009年総選挙で当選したものは5名であった。残りの24名のうち、今回の選挙で立候補できたものは11名であった。そして13名は衆議院選挙以外の別の道を選択した。
野党に転落した政党の下で落選後の長丁場を自分自身で生計をたてながら政治活動を継続することは、今更ながら大変な作業であった。人には言えない傷を負うこともあり、離れて行かれる支援者も少なからずいた。その中で、ひたすら信じることの為に地道に活動を継続することは、一種の苦行の様な思いを懐いた。
そして今回の結果である。私の場合は、前回の得票に13,825票を上乗せし、93,092票を得て小選挙区で勝ちあがった。実はこの票数に対して、3年半の活動の割には上乗せ票が少ないとの評価を頂戴することがある。そういう見方は、確かにあろう。
この指摘に対して、私は別の見方を紹介し、決して恥ずかしい勝ち方ではないと後援会の皆様に説明している。
何故ならば、今回長野県全体の自民党小選挙区候補者の得票は62,132票減少しているのである。減少率は13.4%。その中で、私の選挙区は17.4%の得票の伸びを記録した。実は私の得票の増加数とその伸びは、5つの選挙区の中で最も大きなものであった(5区の宮下氏は7,389票、8.0%の増加、4区の後藤氏は4,965票、7.9%の増加)。
おまけに前回の2区の投票率74.5%が今回は62.8%に低下している。仮に今回の投票率が前回並みだったとして計算すると、110,823票を得ていた(増加数は31,556票)ことになるという仮定計算も成り立つ。
このように考えると、今回の選挙の結果は決して恥ずかしい勝ち方ではなく、堂々とした勝ちっぷりだと言える。
そのことを後援会の皆様には声を大にして説明し、落選中親身になって支えて頂いたことに対して深甚なる感謝を申し上げている次第である。そのことを資料として示したものが以下の表であり、ぜひ多くの皆様にそのデータの共有をお願いし、今後の後援会の基盤強化に繋げてまいりたいと考えている。
選挙分析は次の選挙に向けて重要なステップであると再認識する次第である。
【自民党長野県小選挙区得票数】
- | 前回 | 今回 | 増減 | 増減率 |
全県 | 464,931 | 402,799 | -62,132 | -13.4% |
1区(小松) | 124,136 | 79,860 | -44,276 | -35.7% |
2区(務台) | 79,267 | 93,092 | 13,825 | 17.4% |
3区(木内) | 106,574 | 62,539 | -44,035 | -41.3% |
4区(後藤) | 63,118 | 68,083 | 4,965 | 7.9% |
5区(宮下) | 91,836 | 99,225 | 7,389 | 8.0% |