むたい俊介メールマガジン第322号 2022.03.12
地域の声を国政につなげ
地域の声で国政を変える
〜むたい俊介メールマガジン〜
「11年目の311」
今年も311が巡ってきました。死者1万5833名、行方不明251名、震災関連死3731名、県外避難者3万829名を数えた歴史的な震災から11年目の311です。追悼の気持ちでこの日を迎えたいと思っていたところが、ロシアによるウクライナ侵略で、チェルノブイリ原発、ザポリージャ原発がロシア軍の攻撃を受け破損し、占領されたという報に接し、追悼の気持ちに怒りが積み重なる思いがこみあげているのは私だけではないと感じています。311の教訓は、残念ながら世界の特定の国には共有されていないという現実、しかもそれが国連の安全保障理事会の常任理事国であるという厳然たる事実を再確認させられました。
11年前のあの日あの時のことは、毎年思い出します。乗っていた大阪からの新幹線が名古屋駅手前で停止し、何とか公共交通手段を駆使して松本市に戻りました。その後、当時勤務していた神奈川大学のゼミ生と岩手県に何度か往復し、泊りがけで被災地の復興のお手伝いを行ったことが思い出されます。ゼミのテーマで東日本大震災を様々な方面から検証し、レポートを冊子にまとめ、岩手県でのゼミ生の復興支援についても記録に残したことが今では懐かしく思い出されます。
311の翌年の暮れの選挙で、悲願の代議士に当選し、その後、内閣府防災担当政務官、復興庁政務官として被災地支援に携わらせて頂きました。特にインフラ整備が急ピッチに進んできたことには、当事者として携わったものとして、こんなことまでができるのかと正直思った次第です。2021年までの10年間で復興予算は31兆1千億円が使われました。政府は、今年度からの5か年は第2期復興・創生期間と位置づけ、特に風評被害対策を含めた原子力災害からの復興・再生に重点的に取り組むことになっています。その対応に、環境副大臣、原子力防災担当内閣府副大臣として臨む職責を与えられていることに、何かしらの運命を感じています。
私が担当している放射性物質により汚染された土壌等の除染や福島県内の除染より生じた土壌等の中間貯蔵は、前例のない規模で行われています。例えば、中間貯蔵施設に搬入される除去土壌等の量は、約1,400万立方メートルにのぼります。そして、既に、被災地の除染に国は約3.2兆円を投じて来ています。特定復興再生拠点整備事業として新たに帰還困難区域の除染や家屋の解体に取り組んでいますが、同拠点以外の帰還困難区域の対応についての議論もあります。福島県内の除去土壌等は、2045年までに県外で最終処分する約束となっていますが、環境省では、最終処分量を低減するための土壌の再生利用の実証事業などの取り組みを進めています。
東日本大震災でショックを受けた当時から私なりに東北の復興に関わって来た11年の間に様々な経験を経て、今また、立場は変われども、再び復興の当事者として職責を頂いている歴史の偶然を天命と意識し、息の長い復興支援にわって参りたいと決意を新たにしました。
自民党長野県第二選挙区支部長
衆議院議員 務台俊介
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