むたい俊介メールマガジン第100号 2011.01.28
地域の声を国政につなげ
地域の声で国政を変える
〜むたい俊介メールマガジン〜
「地元の戦略的地域資源としての地下水の管理の制度作りを」
私は以前、「地域再生の種は足もとに」という原稿を書いた。その中で、わが故郷の営みについて、「世界に冠たる景観と湧水の宝庫であるにも拘わらず、地域全体としてそれを大事にしていく戦略的対応は見えにくい」、と申し上げた。
その思いは今でも変わらないどころか、ますますその思いに確信が深まるばかりである。今世界は資源の囲い込み競争に入ったと言われている。中国がその筆頭格であることは言うまでもない。
そのことに関連し、わが郷土の究極の資源である「水資源」について考えてみたい。例えば安曇野ブランドの水は、全国的に高く評価され高値で売れている。
そしてその安曇野ブランド水を誰が売っているのかと見ると、私がお会いしたこともない県外の企業の方が売っておられる。地元の人は、それをニコニコとして眺めているだけだ。
意外に思われるかもしれないが、実はこの水は、原油やガソリンよりも高い値で売られている。原油はWTI価格で87〜89ドル/1バレル(2010/12/20時点)である。1バレルは約159リッター。87ドル/159リッターとすると0.547ドル/1リッターである。1ドル80円で換算すると43.76円/1リッターとなる。ガソリンの小売価格(長野県2010/11時点)では、ハイオクで146円/リッター、レギュラーで114円/リッターである。
一方で、安曇野湧水価格表によれば 90円/1リッター(最安)〜342円/1リッター(最高)で安曇野の水は売れるのである。
事業者がどのくらいの分量の地下水を汲み上げているのかは事業者の「企業情報」であり分からないが、我々はこの事実をどのように考えるべきなのか。
原油に関しては、政府・民間を挙げて「産油国」で採掘権益を確保するために多額の資金を投入し全力を挙げる。水に関しては、「産水地」は、地域社会であり地方自治体であるが、水に関して産油国並みの意識を以ってこの課題に臨む姿勢は今のところ全く見られない。
現在のところ、いわば、湧水・地下水は目先の利く企業家の取りたい放題なのである。私は、21世紀の戦略資源だと言われる水資源管理の重要性を地域社会が再認識しなくてはならないと考える。
地下水などは規制が緩いことを奇貨として、現在の企業の「とりたい放題」の状態を「調整」する必要があるように思う。その意味では、地下水資源管理の法整備制度が大局的な課題として浮上する。
地下水の位置づけについては、公共財的性格が強いと考える「公水論」と、土地所有者の私的財産に含む「私水論」 の考え方があると説明される。私は、将来の戦略物資たる「水」の位置づけ、そして地下水がどのように涵養されているのかを考えれば、当然「公水論」に立脚すべきだと考える。
政府の動きが遅ければ、先ず地元自治体があるべき水資源管理の考え方を作り上げ、地域資源としての水の保全・活用の手法を、制度・運用各般に亘って作り上げるべきである。
地域の足元にある資源の価値を認識してこそ、地域再生の戦略が見えてくる。
自由民主党長野県第2選挙区支部長
務台 俊介
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○豊科地区後援会発足式
この度帰郷して足かけ4年の活動の成果が地元豊科の後援会設立という形となりました。つきましては設立総会を行います。皆様奮ってご参加くださいませ。
日時:平成23年1月30日(日) 午後2時から
場所:とよしなふれあいホール 地図
安曇野市豊科4156-1 TEL0263-72-9970
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○「地域再生のヒント〜現場にある潜在能力を生かす」出版のお知らせ
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昨年より長野県を中心に各地を隈なく巡る中で得た知見に基づき、少子高齢化が進行する我が国の今後の有り様に関し虚心坦懐に制度改正の提言を行ったものです。
皆さん、ぜひお手にとってご覧ください。
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