自由民主党

衆議院議員 むたい俊介オフィシャルサイト 長野2区 自民党
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理念・政策・メッセージ

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2012.10.13

「要素技術とプロデュース能力」

〜iPhone5と防災システム〜


 アップルのiPhone5が好調な販売を続けている。私はiPhoneではないものの、別の会社のスマートフォンを活用しているが、その利便性に驚愕している。それが日々進化しているそのスピードの速さにはなかなかついていけない。


 スマホの劇的な進化を前に、日本がその進化に取り残されているのではないかとの一抹の不安を覚えていたところ、その懸念を払拭する記事に接した。


 10月6日の朝日新聞で、「米国アップル社のiPhone5の中身はその50%超が日本企業製」との記事を目にした。(注1)電子機器の解体と分析を行う専門会社が、iPhone5を実際に分解し、約1千個の電子部品を1つずつ顕微鏡で調べ、部品の刻印や形状、関係者への取材をもとに製造元を特定したところ、50%以上の部品が日本製であったというものである。私の地元の長野県を代表する企業であるセイコー・エプソンも水晶振動子を供給していることが判明した。


 アップル向けの部品を供給している工場はフル稼働状態が続き、「アップル特需」に沸いているとの話である。


 私はこの記事をどのように理解したら良いのかと正直迷った。素直に喜んでいいのか、或いは、これだけの要素技術を持ちながら、アップルの様な製品を何故日本は生み出せないのか深刻に考えるべきなのか。恐らく両方の評価なのであろう。そして、実はこの記事を見て私は既視感(デジャブ)を覚えた。それは防災面での日本の対応についてかねて同様の指摘を受けていたからである。


 米国人の私の友人でレオ・ボスナーという連邦危機管理庁(FEMA)の元職員がいるが、彼は日本の危機管理体制に詳しく、彼の論文である「米国専門家が見た日本の危機管理」(注2)の中で、「日本は災害に起因する問題を処理する技術的人的能力には事欠かない。病院や消防機関、政府機関、自衛隊、NGO、個人のボランティアともに意識の高い人々がおり、質の高い救急救助の設備施設が備わり、最新の電子機器による災害探知・警報システムが導入されており、危機管理の様々な局面に関して豊富な知識経験を有する多くの市民がいる。しかしながらこれらの能力は分散し、一つの方向に統合されているとは言えない。日本の危機管理責任者を見ていると、優秀な選手はいるもののコーチもあてがわれず、訓練も行われず、試合の組み立てもなく、戦略がないスポーツチームのように思える。こうした環境の中では個人プレーヤーの能力が如何に高くとも試合に勝つことは極めて難しい」。と語っているのである。


 東日本大震災でも、消防、警察、自衛隊などの各機関の活動はしっかりしていたものの、全体としての政府の初動対応は極めてちぐはぐで、政府に備わっていた様々な情報が統合され、有効に機能したとは言えなかった。


 様々な要素技術は世界最高水準にあるものの、消費者の心を打つ商品開発のプロデュースまでに至らないということは、日本の防災面の課題と酷似していると感じるのは私だけではあるまい。


 しかし、要素技術の素晴らしさや個々の日本の機関が素晴らしいパーフォーマンスが存在しているということは、それらの組み合わせについて大いに工夫・努力すれば、我が国の産業や防災システムは飛躍的にその水準が高くなるということが絶対に言える。


 願わくば、そのようなプロデュース能力、マネジメント能力が発揮されるような骨太の舞台を長期的視点に立つ政治が用意していかなければならないと強く思う次第である。


注1
ipone5の部品についての朝日新聞の記事
http://www.asahi.com/business/intro/TKY201210050688.html


注2
レオ・ボスナー氏の論文「米国専門家が見た日本の危機管理」
http://www.isad.or.jp/cgi-bin/hp/index.cgi?ac1=IB17&ac2=68spring&ac3=1700&Page=hpd_view


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