日本では、縄文時代から大麻が生活の中で使われてきました。衣服の糸、縄、神事の道具など、大麻は日本文化を支える欠かせない素材でした。長野県でも、麻績村や美麻地区など、大麻とともに歩んできた地域が数多くあります。しかし戦後、大麻は急速に姿を消していきます。背景には、GHQの指示による厳しい規制や、化学繊維の普及など、時代の大きな変化がありました。
その結果、かつて全国で3万7千人以上いた大麻栽培者は、今ではわずか十数人にまで減っています。大麻の衰退は、地域の衰退とも重なり、多くの中山間地域が元気を失っていきました。
ところが今、状況が大きく変わり始めています。2023年の法改正により、国は初めて「大麻を医療や産業に正しく活かす」という方向に舵を切りました。大麻は環境にやさしく、建材・食品・繊維・医療など幅広い分野で活用できる可能性を持っています。麻は、地域の農業や産業にとって、新しい希望となり得る素材です。
しかし、法律が変わっても、地域の理解や行政の運用がすぐに変わるわけではありません。「大麻=マリファナ」という誤解は根強く、正しい知識が十分に広がっていないのが現状です。このままでは、大麻が持つ本来の価値を地域の未来に生かすことができません。
だからこそ、私たちが」設立した麻産業振興研究会の役割があります。私たちは、
・ 大麻に関する正しい情報を地域に伝えること
・ 農家の方々が安心して大麻栽培に取り組める環境を整えること
・ 大麻を活かした地域づくりのモデルをつくること
・ 大麻文化を未来につなぐための活動を広げること
を使命として活動を始めました。
過日、安曇野市で行われた麻イベントには、多くの方が集まりました。「麻にはこんな可能性があるのか」と驚く声が上がり、地域の中に眠っていたエネルギーが動き出すのを感じました。
大麻は、かつて地域を支えた素材です。そしてこれからは、地域をもう一度元気にする力になるかもしれません。歴史を受け継ぎ、未来をつくるために。麻産業振興研究会は、地域の皆さまとともに歩んでいきます。
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