表立っての政治活動を終えてつらつら考える中で、これからの日本を支える若者に頑張って欲しいと思う気持ちが沸々と湧いてくるのを感じています。官僚を辞して代議士に当選するまでの間、神奈川大学で教鞭をとっていた一時期がありましたが、当時、若い学生諸君と接し、ゼミでの討論を楽しみ、東日本大震災時には被災地にボランティアとして学生を連れて行く中で、考え方が柔軟な若者に示唆を得ることも多かったように思います。30代半ばに達した彼らが今何をしているか、再会して話をしてみたい気持ちにもなります。
そういう中、連休最終日、松本市内の高校2年生の男子生徒と松本駅前で待ち合せ話をする機会がありました。数日前に事務所のメールに連絡が入り、政治に興味があるのだけれども、その実態がよく分からないので話をして欲しいという要望がありました。私の普段からの問題意識もあり、早速会って意見交換をすることになりました。何故政治家を目指したのか、家族の協力は必要なのか、政治家になるために準備することは何か、日本の素晴らしさが適切に世界に発信されていないのではないか、一般的に若者が政治に熱心に参加することがない理由は何か、といった関心事項が矢継ぎ早に示され、あっという間に所定の時間が経過しました。
話をする中で、この男子生徒と同じように問題意識のある高校生と定期的にテーマを変えて勉強会をして行ってもいいね、私もそのための支援をしてもいいよ、そのために高校生の政治学習の為の団体を作っていったらどうか、という方向に議論が展開しました。生成AIを活用し、その団体の設置要綱も作り、参加してくれる人を募っていくことになりました。問題意識を形にして、自ら動くことが大事だと男子生徒と話をしました。
幸いなことに、現代はSNSが発達し、あっという間に情報共有ができます。この発想がどのように展開して高校生の政治意識、参加の前進に繋がるのか、支援をしつつ見守っていきたいと思います。
数年前に、高校に主権者教育のカリキュラムが導入されるという話を受け、中信地域の高校の学校長を訪ね、生身の政治家の話を聞く場の設定を提案しましたが、その時に実現に至った事例はありませんでした。学校長の脳裏には様々な制約要因が浮かんだことと拝察します。しかし、今回は、生徒側からそのような声が上がってきているのです。学校当局の官製の仕組みではなく、生徒自身の活動により、自ら学習する主権者教育が実現していけるとしたら面白いと感じています。私も、少し頑張ってみようと思っています。
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