「自民党総裁選に臨む私の考え方」

 政治と金の問題を巡り自民党に対する世間の支持が大きく低下する事態になっています。政治と金の問題については、決めたルールをしっかりと守り、資金の流れを透明化する必要があることは当然ですが、そもそも有権者の皆様の意識の中に、政治と金を巡る自民党の関りの背景に、自民党的な体質についての大きな疑念が生じているのではないかとも感じられます。地元の支援者の皆様にお話を聞くと、派閥に代表される長老支配、若手の国会議員が自由意思で動きづらい雰囲気、何代にも亘る世襲議員が優遇される慣行といったものに対する閉塞感にも似た意識を感じることがあります。

 今回の政治と金を巡る事件は、それを切っ掛けに、いわゆる「ザ自民党」的な体質を大きく変えるべきとの声が期せずして沸き上がって来たと考えるのが適切ではないかと私は考えています。

 その意味で、岸田総理が退陣を表明された8月14日以降に、旧派閥の枠にとらわれることなく多くの候補が総裁選に手を上げようとしています。12年間の私の代議士生活の中で、皆様それぞれにお付き合いを頂き、皆様それぞれの個性を持ちながら、能力経験の観点から一国のリーダーとして十二分に役割を果たせる方ばかりだと考えています。

 そのなかで、では私自身はだれを支持していくのかと問われた場合に、私としては現在自民党が置かれた厳しい環境の中で、刷新感のある若手が総裁になることが望ましいように考えています。私の当選同期の小林鷹之代議士。実は衆議院本会議場で私と隣り同士なのです。自民党が逆境に立たされる中、本会議の都度、こういう状況の中では、70人以上の当選同期の我々が、中堅議員として自民党を変え、支える立場に立つべきではないか、その際に、能力が高く、若く、人柄も良く、誰からも悪く言われることのない小林さんが手を挙げれば、我々は所属グループの枠を超えて応援していくよ、と囁きかけてきました。

 岸田首相の退陣声明があった中で、異口同音に同じ支持の声を背に受けた小林代議士は、候補予定者の中では最も早く出馬表明をしました。私もその場に同席しました。私は麻生太郎代議士をグループの代表とする政策集団に属しています。私の行動に対して麻生先生がどのように判断するのか、正直びくびくしていましたが、研修会の場で、麻生先生は河野太郎代議士を支援するが、この場にいる国会議員は自分が支えたいと思う人物を応援することは止めない、とおっしゃって頂きました。私も麻生先生に直接、同期の小林鷹之を応援したいと申し上げると、しっかりと決勝に残るように頑張れと励まされました。

 政治家の一挙手一投足は、有権者の皆様にその理由をしっかりと説明できるものでないといけないと考えています。その意味では、はっきりと、今回の総裁選に臨む私の立場を有権者の皆様に伝えてその判断を仰いでまいりたいと考えています。

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