「謝るべき時には素直に謝る」

〜代議士3期目の選挙の総括〜

 10月22日投票の突然の総選挙が終了した。多くの有権者の皆様のご支援を頂戴し、3期目の代議士としての立場を与えられた。ご支援いただいた関係者の皆様には心から感謝申し上げる。

 今回の総選挙は、私にとっては厳しい選挙戦となった。自分自身のミスにより、ハンディキャップを負い、大きな逆風を受けての選挙となった。

 遊説カーから手を振っても当初は行き交う車から無視されることが多かったように感じた。それでも選挙戦が進むにつれて反応は改善していったように思えた。

 「長靴」で失敗した岩手県岩泉町伊達町長の応援演説がテレビで報道され、被災地の私に対する評価とマスコミを通じた評価とが異なる点が有権者にも理解されはじめた後には、だいぶ雰囲気は和らいでいったようにも感じた。

 選挙期間中、各地域で40回近く個人演説会を開催できた。「謝るべき時には素直に謝る」という早起き会で体得した行動基本に基づき、まず自身の反省を述べ続けた。

 その上で、選挙戦では、私かねてからの主張である「若者定着型社会の実現」を強く訴えた。多くの若者が大学進学と当時に大都市圏に流出し、それを支える親御さんの家計は窮迫し、多額の資金が大都市圏に流出し、結果的に地域経済にマイナスのインパクトを与え続けている現状は到底無視できない。就職も大都市圏に職を求める結果、若者が地元に戻れない状況が続く。そうした現状を打破し、新たな社会構造を作らなければならないと訴えた。

 具体的な施策として、首都圏大学の地方へのサテライトキャンパスの設置を訴えた。若者の首都圏の大学への進学の夢を折るわけにはいかない。しかし、首都圏大学に進学することと何処で勉強するかは別の問題である。教養学科の時代など一定の時期に学生が地方所在キャンパスで勉強することは最近のICTの発達などを踏まえればあり得ない話ではない。文部科学省からは首都圏の大学の定員抑制の方針が示されているが、例えば地方サテライトキャンパスを設置した大学には一部定員抑制を緩和したり、助成金に差をつけるなどの誘導策も考えられる。

 今回選挙の自民党の政策パンフレットにも首都圏大学の地方サテライトキャンパスの設置を盛り込んでもらったが、法律制定によりこの動きを促進したいとも訴えた。そして政府と連携してモデルサテライトキャンパス設置を松本平に誘致できないかとも訴えた。

 アベノミクスの効果を地方に及ぼす「地方創生」も、その本質は若者が生まれ育った地元で志を十分に遂げられる社会構造をつくり上げることに目標が置かれなければならない。大量に若者が都会に流出する現状は不自然である。地縁、血縁と無関係の環境に置かれ、結婚は遅く、子育て環境が厳しいこともあり少子化の度合いは激しい。一極集中が結果的に人口減少に拍車をかけ、民族の衰退の危機に拍車がかかる。

 真に地方を元気にし、若者が喜んで生まれ故郷で高等教育を受けられ、就職し、結婚し、子供を育み、地域社会の担い手として活躍できる社会構造を実現する役割を果たしてまいりたい。

 今回は小選挙区では敗れ比例区で復活当選することとなったが、3期目の代議士として国政で活躍できる立場を与えられたことは得難いことである。3期目の立場は従来にも増して重くなるものと考えている。有権者の皆様の熱い期待を背に受け、しっかりと公約で述べた政策を一歩一歩実現してまいりたい。

 約束したことを一歩一歩実際に政治の場で実現していくことが、地元の後援会組織、自民党支部組織の充実・強化とともに、次期選挙に向けての対策となるものと考えている。これを私にとっての皆様へのお約束、活動方針として参りたい。


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