むたい俊介
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長野2区 自民党

【メッセージ】
「災害時、過疎地、世界の水制約を打開する小規模分散型水循環システム」
〜WOTAのシステムに期待〜


 能登半島地震発災の1週間後、石川県金沢市に馳浩知事を共に訪ねたWOTAの前田瑶介社長に、5月12日に松本市で講演をお願いしました。講演の趣旨は、WOTAが被災地で展開している小規模分散型水循環システムの機能とその可能性について私の地元の皆様に知って頂くためでした。多くの私の地元の皆様、特に災害対応に当たる自治体関係者、過疎地域に居住する方々、水道関係者にお越し頂きました。

 私がWOTAのシステムを初めて目にしたのは、令和元年の千曲川水害時に豊野西小学校の避難所に設置された循環型水処理システムによるシャワーを目にした時でした。この時に現場で頑張っていた竹村健司WOTAシャワー隊長と知り合いになり、その後、WOTAの本社も訪問し、そのシステムの機動性、環境親和性を更に深く理解しました。

 今回の能登半島地震でもそのシステムが十分機能することは確実だと直感しました。WOTAの個々の自治体へのアプローチと石川県知事からの指示が重なり、能登半島で水道が復旧するまでの間、ピーク時には300機を超える設備が投入されました。WOTAのシステムで一日100人がシャワーを浴びると仮定すると300機だと一日3万人がシャワーを使えることになります。実際、能登半島でもそれに近い規模で被災者が救われました。

 水道事業は、水道管でつながって水が供給されるというのが常識です。しかしよく考えてみると、例えば、ガス供給は都市ガスとLPガスの二通りの供給体制が存在します。生活排水も、下水道に流す仕組みと、浄化槽処理の個別処理の両方の手法があります。電気も、コンセントにつなげる方式と電池や充電で電気を使う方式が併存します。飲料水、生活用水については、基本的に上水道、簡易水道というつながった形が当たり前であると考えられてきました。そこに注目したのがWOTAの前田社長でした。仮に、水供給が独立したシステムで提供できるとしたら高コストの水道事業がより簡易に代替できることになるのではないかと発想したとのことです。

 その為には、衛生的で清潔な水処理が出来ないといけません。100リットルの水をタンクにため、水を使った後にその排水をAIを活用した独自の浄化システムで処理し基本的に水の使い捨て無しに循環システムで水供給できるシステムを開発したのがWOTAです。前田社長の故郷である徳島県の中山間地で、時間をかけて水道工事を施工しても、過疎地故に、結局利用されないまま廃屋になり設備が廃棄されるという現実を目の当たりにし、より意味のある社会貢献が出来ないかと思ったことが、前田社長の原点にあるとのことです。

 世界の人口の4割は水不足に苦しんでいます。その中で、水資源を有効に活用するシステムとして小規模分散型循環水供給システムは、世界の救世主になり得ると私も合点しました。能登半島地震の際に前田社長を馳石川県知事に紹介したのも、このような優れたシステムが、迅速に社会実装される手助けを行うことこそが我々政治家の任務だと感じ入ったからに他なりません。

 災害時の有用性は、平時の中山間地の水道代替にもつながります。世界には水資源の制約が大きい地域も沢山あります。そうした局面で、このシステムが非常に有用だということは議論の余地はありません。WOTAのシステムは、実は既存の技術を組み合わせて実現したシステムです。「技術的な制約はない、問題は制度的な制約である」という前田社長の話を聞くにつけ、制度の制約を取っ払う責任は、我々政治家にあるのだと再認識した次第です。私の息子ほどの年齢の若手の社会的実業家の取り組みを、環境派国会議員として、できる限り支援して参りたいと考えています。

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