むたい俊介
モバイルサイト

長野2区 自民党

【メッセージ】
「台湾国慶節に参加して感じたこと」
〜1世紀前から日台を分け隔てなく対応した良き日本を再確認〜


 10月7日から10日まで日華議員懇談会有志で台湾建国記念式典参加の為、台湾を訪問してまいりました。7日の朝、羽田空港での結団式では、謝駐日台湾事務所代表も見送りにお越し頂きました。

 台北に到着した後、国立台湾大学のキャンパスを訪問しました。1928年に設立された旧台北帝大を引き継ぐ台湾大学は今でも台湾の最高学府です。大阪、名古屋の旧帝大よりも早い段階で設立された台北帝大に、戦前の台湾で高等教育の発展を願った当時の日本人の強い意思を感じました。初代総長は幣原坦氏で外交官であった幣原喜重郎の実兄。台湾が日本の施政権下に置かれていた時代、内地と同等に台湾での高度な人材育成に心血を注いだことが台湾に親日家が多い理由の一つかと思い至りました。日本台湾交流協会台北事務所代表泉裕泰大使からは台湾の現状を伺いました。台湾のCPTPP加盟が台湾にとって如何に重要か、台湾にとって2国間のFTAが極めて制約されている中で、広範囲な多国間経済連携枠組みへの加入は死活的に重要との背景が理解できました。夕方、台湾日本関係協会蘇嘉全会長(元立法院議長)、台湾一の高層ビル台北101張学舜社長の主催の晩餐会に出席しました。蘇会長、張社長から長野県のスノーリゾートに非常な関心のあるお話を承り、私がつなぎ役を引き受ける旨約束させて頂きました。

 2日目の8日早朝、台湾高速鉄道の江耀宗董事長の話を伺いました。2007年完成の台湾高速鉄道は、日本の新幹線システムが初めて海外に輸出された事例で、今や台湾に不可欠な交通インフラとなっています。もちろん、この間、死亡事故はゼロで日本の新幹線システムの信頼は高いとの評価。2023年5月には日本製の新型車両の導入契約も締結された由。その高速鉄道に台北駅から乗車し台南駅に向かいました。

 台南市では、台南市長黄偉哲氏のお迎えを受け、慢性的水不足に苦しんでいた台南地域、嘉南平野に農業用水を供給する烏山頭ダムを作った八田与一技師の足跡を辿り、同氏の銅像に参拝させて頂きました。八田与一氏は台湾で最も敬愛されている日本人の一人です。その銅像の首を切り落とした中国台湾統一主義者のことも訪問の場で話題に上りました。台南山上花園水道博物館も訪問しました。八田与一技師が農業水利の台湾恩人なら、濱野弥四郎技師は上下水道の台湾恩人です。上下水道の整備で当時の台湾の衛生状態は劇的に改善したとの説明を受けました。水道100年は私の地元、松本市の水道100年と同じ歴史。内地と台湾を分け隔てなく平等に扱った100年前の日本国政府の姿勢に日本人の矜持を感じました。

 夕方、高速列車で台北市に戻り、華南銀行副董事長林知延氏、行政院副院長鄭文燦氏の主催の意見交換会に出席させて頂きました。その場で、台湾の名峰、玉山(旧名 新高山)の四季の姿が紹介されました。北アルプスを彷彿とさせる景観のおもてなしに疲れが吹き飛びました。

 3日目の9日の朝から、来年1月の台湾総統選挙に臨む各党の候補者を訪問しました。午前中は国民党候補、候友宜氏を表敬訪問。古屋圭二日華友好懇談会会長から、「世界に対して台湾の民主主義がしっかり機能しているという現実を示して欲しい」との発言。中国との関係について、候候補は、軍備の充実、大陸との話し合い、戦争のリスク軽減を公約。日台同盟の進化で中国の拡張に対峙していきたいとも表明。昼前には、台湾民衆党柯文哲主席と意見交換。柯文哲氏は、両岸の平和実現を強調。日本とのより包括的な協力関係を期待する発言も伺いました。また、再エネ本格導入迄の間の原発稼働についてもコメントがありました。夕方、立法院長主催の歓迎会に出席した際には、次期台湾総統選挙民進党候補の頼清徳台湾政府副総統の話を伺いました。

 4日目の10日の台湾国慶節の朝、台湾総統府に蔡英文総統、頼清徳副総統を表敬訪問しました。昼前に、総統府前の広場で開催の国慶節記念式典に参加。記念式典では日華議員懇談会有志で友好横断幕を携えパレード。会場を埋めた多くの皆様から温かい拍手を頂きました。昼過ぎには総統府で蔡英文総統との昼食会に臨みました。私から蔡英文総統に、来年の総統退任で時間ができた際には、我が選挙区の北アルプスに山登りをお誘いしました。

 今回、3泊4日の台湾訪問は、日華議員懇談会設立50周年ということもあり、50名近いメンバーが参加した史上空前の訪問となりました。そのことから、蔡英文総統をはじめ、次期総統選挙に出馬予定の与野党の候補とも直接話ができるという稀有なハイレベル交流の機会となりました。このことは見方を変えると、台湾海峡を巡る国際情勢が緊迫しているという安全保障環境の緊迫化の反映なのかもしれません。我々もそのこともしっかりと意識し、中国に対する日本の国会議員の台湾海峡の平和維持に対する揺るぎない姿勢を示すことも極めて重要だとの意識の下に参加させて頂きました。

 そして、国慶節参加の前段で訪問した、国立台湾大学、烏山頭ダム、台南山上花園水道博物館の事例から再確認した、100年以上に及ぶ台湾と日本の信頼関係が、今日までしっかりと継承されていること、その証が、台湾国民の多くが親日的であり、日本国民も台湾に対する眼差しが温かいという事実にあると認識しました。台湾を訪問させて頂いて、改めて日台間の継続的交流は極めて大事であると感じ入った次第です。

←戻る
[1]プロフィール
[2]理念・政策
[3]選挙区の状況
[4]後援会のご案内
[5]お問い合わせ

[0]TOP
(C)Shunsuke Mutai