むたい俊介
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長野2区 自民党

【メッセージ】
「北海道、岩手県の被災地を訪問して」

 8月5日に内閣府と復興庁の政務官として政府の一員となって一か月が経過した。担務は、東日本大震災からの復興支援の仕事に加え、防災、地方創生、規制改革、地方分権、行政改革、消費者問題、公正取引、領土問題、海洋政策など多岐に亘り、流石に全ての分野に専門家として対応することは所詮無理だと観念している。その都度生じてくる課題に対して、的確に対応するとともに、自分自身の問題意識がある分野に関しては、それを掘り下げ、一歩でも二歩でも国民のためになる政策を進めたいと願っている。

 辞令を頂いて、復興庁政務官として、大震災の被災地の岩手県には1か月で5回訪問した。津波被災地の12市町村を2巡目の訪問に入っている。その間、内閣府政務官として、台風11号、9号の被害を受けて北海道を訪問、そして台風10号の被害を受けて岩手県を訪問した。いずれも政府調査団の団長としての訪問であった。これまでも、衆議院災害対策特別委員会、自民党災害対策特別委員会などの立場で、熊本県地震災害、御嶽火山災害、長野県神城断層地震災害、長野県南木曽町の土石流災害などを視察したが、政府の当事者としての調査団の重みは一段と異なるものがあると感じる。

 災害現場には、それぞれの特徴がある。一つとして同じ災害はない。その意味では、それぞれの地域特性に応じて、臨機応変の機敏な災害対応が求められていると感じる。北海道の台風被害では、広大な北海道ならではの災害の広がりの甚大さに改めて衝撃を受けた。人口密度が小さいので、東京から見ると被害状況が過小評価されがちであるが、実際には被害は想像以上に大きい。ジャガイモ、玉ねぎ、甜菜などの作物が大きな被害を受け、これらの野菜価格が高騰するという影響も見逃せない。財政基盤の弱い北海道自治体への政府による強力な支援が求められている。

 岩手県は、5年前の大津波被害に次ぎ、台風被害で大きな被害を被った。久慈市では、ようやく津波被害から立ち直りつつある商店街が再び浸水被害を受け、事業継続に意欲を失いかねない商店主があると聞く。多数の人的被害を出した岩泉町は、渓流沿いの集落が壊滅的な被害を受けている。地元の乳牛のミルクを活用し、濃厚なヨーグルトで町を売り出してきた地元の独自の取り組みが脅かされている。

 しかし、この地域は過去度重なる災害を乗り越えてきた不撓不屈の地域性を有している。政府がしっかりと寄り添うことで、必ずや不死鳥のように蘇ることを固く信じている。私もその一助となれるように腹を据えて頑張ってまいりたい。

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