「次期総理を選ぶことになりうる自民党総裁選に思う」

 平成24年9月14日に自民党総裁選が開始した。安倍、石原、石破、林、町村の5名の立候補者は、それぞれに立派な見識の持ち主のように思われる。

 私の様に派閥とは縁がない落選中の新人の立場からすると、どの総裁の下であれば来るべき総選挙が戦いやすいかという思いが真っ先に来る。

 現時点の政治情勢から言えば、3年前の政権交代の結果、内外を問わず国政が混乱する中で、政治の原点に立ち戻って我が国の政権運営をまともなものに再生できる候補者として誰が最も有権者の期待を集めやすいか、という点が重要である。

 その期待に応えるのに最適の候補者は誰かということが問われる。次の自民党総裁は、次期総理になることが有力視される。民主党政権では成し得なかった、官僚組織を統率できるプロによる真の政治主導、長期ビジョン立脚した有言実行の責任ある政治を実現できる力量を有する者は誰なのか、近隣諸国に足元を見られ揺さぶりをかけられることがなく相手に見くびられることのない毅然とした政治・外交を実現できる者は誰なのか、が問われる。

 私は最近各地のミニ集会などでその場にいらっしゃる皆様にある質問をし、挙手を求めている。その質問は、「自民党の5候補のうち、現在の日本が置かれた政治環境の中で、誰が最も適切に政治運営を行えると思いますか」というものである。

 その結果は、挙手をする人の過半が石破氏、そしてそれに次ぐのが安倍氏である。私もこのお二人の謦咳に接する機会が折に触れあるが、有権者の皆さまの受け止め方は、大変貴重な視点である。

 ミニ集会では、維新の会の動きも話題になる。維新八策と呼ばれる公約集について、その実行可能性についての疑念、交付税の廃止など余りにも都会目線に立った政策の偏りに懸念を示す人が多い。維新八策の実行により農山村はますます疲弊するとの声も聞こえる。自民も駄目、民主も駄目で、次は維新だ、との声もあるが、現実離れした政策に振り回されるのはコリゴリとの声が強い。

 こうした現状の下で、自民党が混迷した政治を再生する中核政党になることが期待されている。9月26日が決着のつく自民党総裁選がどのような結果になるかは予断を許さないが、何としても明日の日本の再生の第一歩を踏みしめる結果になってほしいと念願する。


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